
3.5.3 一斉同報コネクション・ハンドオフ手旧
この手順は、現行のコネクションを同様の覆域を有する別の地上局へ一斉にハンドオフさせる非常処置的な通信移管方式である。この方式は、現行地上局が何らかのシステム障害等により通信を継続することが不可能な場合に、覆域内の航空機に対し冗長システムヘのハンドオフを指示するためなどに用いられるものであり、通常のハンドオフのためのものではない。
この実行のために地上システムは、一斉同報のXID_CMD_HOフレームを伝送する。この中には、ハンドオフさせるすべての航空機アドレスがパラメータとして含まれている。これを受信した航空機局の処理手順は、次のとおりとなる。
(1)一斉同報ハンドオフを受け入れる場合:
旧のコネクションが維持されているものと考え、発行要求/呼確認手順は行わずに、新しいリンクに対しパケットの伝送を継続する。旧のリンクは、当該XIDフレームを受信した時点で解放処理を行う。また、新しいリンクも初期化状態から起動されるため、パケットの連続性が完全に保証されるものではない。
(2)一斉同報ハンドオフを受け入れるが、一斉同報コネクション・パラメータが受け入れられない場合:
新たな地上局に対し、明確化コネクション確立手順を実行する。
(3)一斉同報ハンドオフを受け入れない場合:さらに別の地上局へのハンドオフあるいはリンク確立を試みる。
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